ドラマ24「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」原作『ペンフレンド』見どころ感想

『ペンフレンド』は、伊藤潤二先生の人気キャラクター・押切トオル(おしきり とおる)が登場する「押切シリーズ」の重要な一編です。

ドラマ「ストレンジ」でも、齋藤潤さん(押切役)と陣野小和さん(藤井未央役)による「押切異談」のエピソードとして、この『ペンフレンド』の要素が入った実写化が決定していますね!

実はこちらのコミックスの収録先ですが、現在は『伊藤潤二傑作集 10 フランケンシュタイン』ではなく、『伊藤潤二傑作集 9 墓標の町』(あるいは押切シリーズがまとめられた短編集)に収録されています。

現実と異世界の境界が崩れていく、押切シリーズならではの奇妙で恐ろしい見どころを解説します。

✉️ 『ペンフレンド』のあらすじ

異様に天井が高く、奇妙な部屋がいくつもある古い洋館に一人で暮らす高校生・押切トオル。 ある日、クラスメートの藤井(ふじい)から「自分のペンフレンドである“ユッコ”という少女から、奇妙な手紙が届いた」と相談を受けます。

その手紙には、なんと「今、押切くんの家に閉じ込められていて、異様な怪物たちに囲まれている」という、不可解で恐ろしい内容が綴られていました。もちろんトオルの家にはそんな少女はいません。しかし、トオルが住むこの洋館は、実は「異次元(並行世界)とつながっている」という恐るべき秘密があり、手紙は次元を超えて届いていたのです……。

ここが怖い!3つの見どころ

1. 次元を超えて届く手紙という「SFホラー」な設定

単なる幽霊屋敷ものではなく、「自分が住んでいるこの家が、別の世界の同じ家と繋がっている」というパラレルワールドの恐怖がベースにあります。別の次元では、自分の家で凄惨な事件が起きていたり、自分が殺人鬼になっていたりするかもしれない……という、じわじわと脳がバグるような不気味さが魅力です。

2. 主人公・押切トオルの「孤独とダークな魅力」

押切シリーズの主人公であるトオルは、小柄でコンプレックスが強く、両親が不在の巨大な洋館で孤独に暮らしています。彼自身は普通の高校生ですが、異世界の自分(別の次元の押切)が凶悪な狂人として現れたりするため、「自分自身が最大の脅威になる」という、他の伊藤作品にはないダークなサスペンスを楽しめます。

3. 異世界が現実を侵食してくる、歪んだビジュアル

最初は手紙の文字だけだった異世界の怪異が、次第にトオルの住む洋館の壁や廊下の向こうから、物理的に姿を現し始めます。首の長い異形のものたちや、歪んだ空間の描き込みなど、伊藤先生のイマジネーションが爆発した異次元のビジュアルは必見です。

ドラマ「ストレンジ」との繋がり

ドラマの追加キャスト紹介でも、藤井未央のペンフレンドである“ユッコ”からの異様な手紙に翻弄され、「古い洋館を舞台に、現実と異世界の境界が揺らぎ始める」とありました。

原作が持つあの「家の中で空間がねじれていくような閉塞感と恐怖」が、最新の映像技術と豪華キャストでどう表現されるのか、今夜(7月3日)からの放送がますます楽しみになりますね!

ドラマ24「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」原作『記憶(きおく)』見どころ感想