『95』ドラマ 第1話あらすじネタバレ感想

『95』 第1話について
カラオケ会社の部長・広重秋久は「日本の音楽産業の30年」についての取材を受けるために喫茶店「メケメケ」に着くと、店の前で女性に声を掛けられました。ライターの新村萌香でした。
二人がコーヒーを注文したあと新村が古い雑誌を見せました。雑誌に載っていた5人の青年の一人が広重秋久でした。
年齢も時代も違うので当然ですが、全く感じが違っていて説明されなければ分からないほど、違う印象です。でも、真面目な性格であることは今も雑誌の写真からも感じられます。
“新メンバー・Qもよろしくね!”と紹介されていた青年でした。
広重は驚きましたが、新村は30年前の渋谷文化の中心人物だったと言うことで、1990年代半ばの渋谷は音楽を語るには最重要ポイントだと説明しました。
ファッシヨン雑誌ではないからだと思いますが、服装が地味な印象です。もう少しオシャレな服装ならばもっとカッコイイ青年たちのグループになったと思います。
最先端の渋谷で若者の代名詞だと言われた「東京ストリートフリッパース」に載っているのは、相当なステイタスだったはずだと微笑み、当時の事を聞いてもいいかと問いかけられ、断ると、友達の事だけでもと言っていろいろ質問しましたが、広重は言葉を濁して答えようとはしませんでした。
そこへ注文したコーヒーがきました。コーヒーを持ってきた店のオーナーは当時の知り合いでした。
そこにあった雑誌・「東京ストリートフリッパース」を懐かしそうに見て、取材中であることに気付いて立ち去りました。
広重秋久は青年のころを思い出していました。
秋久は新村に99年で世界は終わるはずだったと語り始めました。でも、何も終わらなかったと言いながら、雑誌に目を落とし、これは世界の終わりを信じていたころの僕らだと話しました。
やけくそみたいに走って、いろんなものを古いと笑って、自分達が正しいとあたりかまわず当たり散らして、世界に終わりが見られると信じていたころの僕らだと語りました。
ノストラダムスの大予言の影響で世界が終わると思っていたのでしょうが、勿体ないです。
輝かしい未来を夢見て、夢に向かって走る喜びを味わうことなく、世界の終わりを信じるなんて。
1995年3月20日。広重秋久は、2階の自室で制服に着替えていると階下の母からゴハンと声が掛かりました。秋久の机の上にパソコンが無いのが、この時代らしいですが、何か足りない感じがしてしまいます。
父と姉と一緒に朝食を済ませて家を出ました。
登校すると、丸の内線で事故があったことを聞き、朝食の時に父親が丸ノ内線で行くと話していたのを思い出して家に電話をすると留守電になっていたので、自分は無事であったことを知らせました。
今は誰もがスマホを持っていますが、この頃は公衆電話でテレホンカードを使うことが多かったことを思い出しました。
地下鉄サリン事件が起きていたのですが、幸い家族全員無事でした。
帰り道、秋久が本を読みながら歩いていると、人にぶつかって、本を落としてしまい、ぶつかった人に謝りましたがぶつかった男と女子学生はどう見ても恋人同士には見えません。地下鉄サリン事件で人が死んでいるのにこんなことをしていていいのかと怒りをぶつけて、男を殴り倒しました。男と女子学生が立ち去って、秋久が歩き始めると若い男二人が声を掛けてきました。
一緒に路地裏に連れていかれてバッグの中のものを物色され、道路に殴り倒されました。
落ちていた新聞に地下鉄サリン事件の記事が大きく載っていて、記事を読んでいると通りかかった女子学生が心配そうに声を掛けましたが、秋久は何も言わずに慌てて立ち去りました。
広重家ではテレビのニュースを見ながら、父親が事件発生時の地下鉄の様子を話していますが母親はまだ帰宅していない息子・秋久の事を心配しています。
秋久は朝食のときに、一生そのままで行くのかと言われた姉の言葉が引っかかっていて、その日にあんな事件があって、人が死んで、女子高生が金を稼いで、自分はカツアゲされて、世界は勝手に回っていてお前は関係ないと言われているみたいで腹が立って、テロの現場に行ってみようと思い、花を手向けに行ったのでした。
地下鉄霞ヶ関駅に着くと入り口の少し手前で青年に会いました。
ここまでしか近寄れないと告げられ、その青年も現場のど真ん中が見たかったと言い、ノストラダムスの大予言の通りに世界は終わるのかなあと話しかけました。
秋久がよく読んでいることを知っていたのでした。
秋久は世界が終わっていいと思うと言うと、青年は、世界が終わった後はどうするのかと問いかけました。秋久は終わったんだからないと答えました。
青年は、俺は生き残ると力強く、言い放し、それは、終わった後の世界が見たいからだと言いながら、タバコをくわえました。
道路の向かい側に車が止まっています。この青年の迎えの車です。乗っていくかと誘われましたが辞退しました。
車の傍らに立っている運転手が何か合図しています。青年が車に乗って行けと誘いましたが秋久は再度辞退しました。その直後、青年は捕まるなと言い残して車に乗って立ち去りましたが残された秋久は警察官に追われる羽目になりました。
なぜ、青年は捕まるなと言い、なぜ、警察官は秋久を追ってきたのか分かりませんでしたが、未成年がタバコを吸っていたからなのでしょう。最近は、成人も禁煙する人が増えましたし。喫煙場所も少なくなりましたが、この時代は、成人の多くの人が喫煙していて、未成年が隠れて喫煙して咎められることがよくありました。
喫煙していたのは青年で、秋久は何もしていないのですから逃げる必要はなく、警察官も追いかける必要が無かったのではないでしょうか。
広重家のリビング。秋久はバイトの許可を得ようとしましたが父親の許しが得られません。そこへ電話があり同級生の鈴木が会いたがっていると呼び出されました。
指定された喫茶店・メケメケのドアの前で躊躇していると前日に声を掛けてきた女子学生に会いました。
広重が、その時の店・メケメケで今回取材を受ける事になって、動揺したが、まだあるとは思わなかったと話すと、新村萌香も凄い偶然だと言って喜びました。
秋久が店内に入ると2階に若者が集まっていました。
秋久という名前でQと呼んでとみんなに紹介されると、昨日事故現場で会った青年が翔だと自己紹介して、レオ、ドヨン、マルコを紹介し、今、5人目の仲間を探しているのでチームに入るように誘い、火の付いたタバコを渡しました。
ここで、新村萌香がタバコを吸ってもいいかと尋ね、火をつけてくわえた後、広重にも勧めました。
秋久がタバコを拒み、チームって何?やるべきことって具体的に何?と聞くと、世界の終わりの始まりだと気付いたからだろうと顔を覗き込んで、それが秋久を選んだ理由で、やるべきことは、時代の先頭に立つことだと説明しました。
過去の文化には従わず、ダサいモノや俺たちを邪魔するものは全部ぶち壊す。そうして死ぬ気で生きるのだ。カッコイイ大人になる為に、といって、オウムにも少し期待していたのに、あれは最悪、大失敗、大間違いだと言いながらタバコをふかしました。
本当にひどい事件でした。犯行に加わった信者たちの中には高学歴の人や技術者や、医師もいたと記憶していますが、冷静な判断ができなくなってしまうのは、本当に怖い事です。今思い出してもゾッとします。
地下鉄サリン事件にオウムが関わっているのではないかという話もあるみたいだが代わりに宗教を作るわけではないと言って笑うと、秋久は、ダサイとかじゃなくて、人が死んでいるのだと言って立ち上がって怒りを露にしました。
そして、今を生きるとかカッコイイ大人になるとかいう前に悲しもうよと言い、自分だけが生き残ろうとか全部壊すなんて迷惑なことだから君の言っていることがわからないと話すと、みんな真面目に黙って聞いて、翔は笑顔でいいこと言ったと拍手をしました。そして、Qはぼんやりと大人になって、ぼんやりと世界の終わりを迎えて、ぼんやりと死んで、満足なのかと問いかけました。そして、どちらの言っていることが正しいか、勝負しようと戦いを挑んできました。秋久は喧嘩はしたくないと答えましたが翔は覚悟を決めろというのでした。翔はグループの中心的な人物の様ですが、まとめる力はあるかもしれませんが考えが幼稚で、自信過剰だと思います。